そして・夜桜 2

満開の桜の木々に見守られ・・・・・・・・そこに・・・・息づく闇のものたちがいたとしたら・・・・きっと・・・・・

その場から逃げ出したかもしれない。



月明かりに照らし出された・・・・・・白く透明感のある肌・・・・・・・・・・・熱い息遣いが・・・・零れて・・・・・・・

岩城は、香藤の腕の中で・・・・・自分の手の甲を咬んで、声を噛殺している・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

何時もは白い顔が朱に染まって・・・・・額にうっすらと汗が滲み出している。

何時もの如く、香藤に押し切られて・・・・と思う岩城だが・・・・それは、香藤だけの責任ではない・・・・・・

多分、きっと、この桜の魔力に掴まったのかもしれないと・・・・思う。

昔から…桜の木下にはとか桜の木上には・・・とか・・・・時には不思議な現象に囚われるとか・・・・・・・・・

そして、今宵は奇しくも・・・・満月・・・・月の魔力と桜の魔力・・・・・・・・・・そして、か・と・う・・・・・・・・・・

と、岩城は思っていた。

香藤も・・・・岩城の・・・・・香藤しか知らない顔と咲き誇り舞い散る花びらと・・・月明かりに

照らされて輝く・・・・透き通る白い肌に・・・・・・魅入られ囚われる。








香藤、作りのサンドイッチや小さめのおにぎり、サラダに酒の肴なに少しづつ綺麗に詰められている。

そして、ワンカップの酒と缶ビールが数本用意されていた。

それらを頬張り、明日からの数日間の予定など他愛の話をして・・・・・。

山の中に咲き乱れる木々を見詰めて・・・・・時間の経つのも忘れるほどに、緩やかな時を過していた。

筈が・・・・・。




先ほどの行為で・・・・シートにへたり込んだ、岩城の側に膝をついて

香藤がそっと岩城の肩を抱き込もうと、腕を伸ばすと岩城は、このままでは不味い展開がと・・・・・

じりじりと香藤に追い詰めらて、桜の幹に背中を預ける形になった岩城は、なんとか阻止をしようと

睨みつける瞳に宿る力も、香藤には欲情の対象でしかなかった。

「岩城さん、そんなにきつい目で睨んでいる・・・・瞳も・・・俺は好きだから・・・・・何だか引き込まれそう
になるよ。」

「・な・・・っ・言って・・・ば・・・・」

その後の言葉は香藤の唇に吸い込まれ、すぐに香藤の舌先が岩城の舌に絡んできた。

逃げ場がない、口を閉じる暇さえなかった。

岩城は進入してきた香藤の舌が、岩城の歯の裏側をなぞり、岩城が口の中で一番感じる所を執拗に

攻める。

岩城も香藤もAV時代は、女優達に官能的なキスをしてきたが・・・・自分が与えられる側になることは

考えられなかった・・・・・・

香藤も岩城も・・・・惹かれ、愛しいと感じ、お互いの存在認め・・・・凌ぎあって・・・・魅力に惹かれ・・・

褪めることのない思い・・・・・今更ながら思い知らされる大切せつな存在。








岩城の僅かな抵抗が緩んのを香藤は了承と受け取りその先の行為に・・・・


岩城の零れだした、甘い喘ぎ声に香藤は気を良くして、岩城の耳朶の裏から項に舌を這わしていく。

香藤の左指先で、岩城の硬く尖り赤くなった実を弄り、もう片方の掌は岩城の脇のしたを撫で下がり、

岩城のジーパンのベルトを器用に外し、ジッパーを下ろしすと引き締まったウエストから

後ろに回りこんで、尾てい骨の辺りを愛撫していく。

岩城はその、もどかしい愛撫に物足りないのか岩城自信知らないうちに、香藤の髪に両方の掌が、

差し入れると指先に力が加わる。

それを香藤は嬉しそうに微笑んで、岩城の額に唇を落としながら、香藤の片掌は休むことなく岩城の

皮膚の感触を味い、彷徨いながら、岩城の白い臀部の奥で密やかに息づく蕾の廻りに指を這わせ、

まるで華が開くのを急かす様に撫で擦ると、ひくひくと蕾が振るえ出す。

「あ・はぁーーっ・・・・ん・・・うぅぅ・・・・・」

岩城の首筋から、鎖骨、赤くぷっくりと尖った実を口に含み舌で舐め、転がし甘咬して、いると、岩城の

上ずった声が益々甘い喘ぎ声に変わる。

「う…あっ…はぁーーっ・・・・」

香藤が与える愛撫に岩城の身体に微かな朱がはしりだすと、しっとりと汗も滲み出す。

香藤はそんな、岩城の肌が好きで堪らなくなるから歯止めが効かなくなる。

口に含んでいた実から、ゆっくりと下へ舌を這わせ時には、強く皮膚に吸い付き花弁を散らす。






香藤はその花弁一つ一つに指を這わす。

香藤は自分の唾液を絡めとり、その蕾にそっと人差し指を差し入れかけると、きゅっと閉じかける蕾と

同時に岩城から声が零れた、先は程までとは違う岩城の声が・・・・香藤の鼓膜に響く。

「・・・ぁ・・・つ・・・・あっうー・・・・」

蕾を押し開き中に潜り込ませると、柔らかく熱い弾力のある内壁が期待に満ちて絡み付いてくる。

香藤はそれだけで、堪らなくなる。

「岩城さん、・・・凄い・・・よ・・・・」

狭くって、窮屈で熱いその中に早くと焦る気持ちを抑えて、ゆっくりと慣らしいく・・・・・・・・

香藤は、岩城の感じる総ての箇所を熟知している、そして、岩城が最も感じる場所も・・・・・

その場所を避けて、香藤の指を増やしていた。

岩城は、自分の手の甲を噛み、目元を仄かに染めて、眦に薄らと涙が浮かぶ。

桜にも負けないぐらいに、艶やかに染まっていく岩城の皮膚が匂いが香藤の目と鼻腔を刺激する。

くらくらすと眩暈が起こる。

「綺麗だ・・・よ・・・岩城さん・・・・ほんと、綺麗・・・だ」

言葉も理性も忘れたように、ただ岩城の身体に魅せられ貪り、同じ言葉しか出なくなる。

まるで、野獣にでもなったように・・・・・香藤は、岩城に快感を与えつづけている。







岩城の。

「はぁ・・・あぅ・・・・あああ・・・っ」

香藤のもたらす快感に零れだした岩城の涙が頬を濡らす・・・香藤はそれに気付きそっと優しく

人差し指で拭い、自分の舌で舐める。

熱く蠢く岩城の内壁をさらに、刺激し、押し開き解かすと、ぐちゅぐちゅぐちゅと粘着質な音がしだす。

香藤は時間を掛けていく。

「はっ・・・あああっーーーーん・・・・ぅ」

香藤に愛撫されつづける岩城は、頭を振りだし、逃げ腰になる腰を香藤は抑え込んで。

岩城の顔に浮かんだ汗を片手ふき取り僅かに開いている岩城の唇に、香藤はそっと

重ねると岩城もそれに答える。

思う存分味わった、香藤は、先ほどから震えながら起っている岩城のものを口に含だ。

岩城は、自分のものが急に温かく湿った咥内に含まれて、ぴくんと爪先が跳ねる。

「あぁぁ〜・・・いっ・・・・・ぁ・・・」

岩城は、片手でシートを握り締めながら、もう片方の腕を伸ばし自分の頭を掴み、身悶える。

香藤から受ける快感が溜まるのを逃がそうと頭を強く振るが、与えられる刺激が強過ぎて、

「いっ・・・・はっぁーーーあああ・・・・・っ・・・・」

岩城は溜まらず声と共に香藤の咥内に、熱い白濁を出し、それを香藤は飲み込んだ。

ごくっと香藤の喉がなる、顎に伝うそれを手の甲で拭う仕種にが岩城の瞳が捕らえる。

その香藤の顔は正に、雄の顔で岩城を見詰めている。

その熱い視線に、岩城は自分の息も整っていないのも忘れ、香藤の瞳にまたぞくつとする。

香藤もまた、岩城の胸が上下して、肌の色が一段と濃くなっているのを目にして喉が鳴る。

こんなにも夢中にさせられ、何時までも魅了して我を忘れ抱きたいと思うのは生涯この人だけだと、

香藤は改めて思う。










「か、藤・・・・お」と切なげに告げる岩城に香藤は、直ぐに岩城に覆いかぶさり、己の熱い楔を岩城の

いくら愛撫してもひとりでに濡れない、そこに丹念に送り込んだ、香藤の唾液と岩城の蜜で溢れ

零れている。

蕾に押し当てると、待ち焦がれた様にぴくんとして、蕾が震えた。

「岩城さん・・・いくよ・・・もう、俺も・・・・限界だから・・・・・」

頷く岩城の頬に香藤の片手が伸びて・・・・・掌で頬を包み親指の腹で目元の涙をもう一度拭取ると、

香藤はゆっくりと楔を挿入していく、太い部分に差し掛かると岩城の内壁が、

異物を押し出すように硬くなる。

慣れた行為でも、岩城のそこは抵抗する、香藤はくっすと心の中で苦笑いをする。

こんなにも俺を欲しがっているのに・・・・ここは、何時も抵抗する・・・・厄介な難所であることは、

香藤も重々承知だ、そこを押し開き腰を進めると岩城の腰が自然と逃げ出そうと捩る。

「いぃ・・・あっ・・・・はぁぁあ・・・」

「・い・・・岩城さん・・・・」

香藤は、岩城の脚を抱き上げ肩に載せて、岩城の太腿の柔らかい内側の肌に舌を這わすながら、

腰を進めた。

「はっ・あ・うぅぅ・・っ・・」

香藤の目の前の、先ほどはてた岩城の物が、ぶるぶると振るえ感じていると伝える。

香藤の楔と岩城の内壁と馴染むのを待って、香藤は岩城の脚を肩から下ろし、

腰を腕に抱きこみ抜き差しを始める。



岩城の最も感じる場所を強く突いては、ぎりぎりまで引くと、岩城の内壁が引き止めようと硬く閉じようとし、

突き入れるときは、香藤の楔に纏わり包むこむ。

「・・・熱いよ、岩城さんの中・・・俺・・溶けそう・・・・」

「はぁー・・・あぁ・・・お前の・・・・物も・・・あ・・熱い・・・・」


次第に激しく香藤に揺す振られ、岩城は、自分の頭に手をやっていたが、溜まらず腕を延ばすと

桜の幹に縋り、爪を立てて引掻くと岩城の爪の間に桜の皮が剥れた粉が入る。

「・・・う・・あはぁ・・・・あああ・ん・・」





「ひぃぃ・・・ゃあ・・・あああぁぁ・・・んんん・・・・」

香藤が激しく腰を使い突くと岩城の喘ぎが啼き声にかわり艶が乗り、艶やな肌が輝き綺麗な色に

染まるころ、香藤が岩城の最奥を突き上げたると、一際高い声をあげて、

岩城の腹と香藤の間に白濁を吐いた。

「はぁーう・・・か・・・・とう・・・か・・・・やぁああーーっ・・・」

香藤も岩城の熱い内壁が収縮をはじめると自分も白濁を最奥に吐き放すと、岩城の胸に倒れこんだ。

岩城は、愛おしそうに香藤の頭を腕に抱きこみ、息が整うまでお互いの肌の温もりと

力強い心音を聞いている。

顔を上げた香藤は、岩城の額に張り付いた艶やかな黒髪を撫であげ、岩城の唇に重ねた。














車の中で顔を赤くした岩城が窓の外を見ている。

今更ながら、流され・・・あられもない声をあげ、痴態に・・・・頭が痛くなっていた。

香藤は、満足顔で、にゃけるのを我慢していた。

手にしたハンドルも軽く軽快に運転をしている。

後の残りの休日を今度は本当に岩城の望むように過そうと思う香藤であった。














後日、この山に入った、佐和と雪人くんが見たものは・・・・

この山で一番大きな桜の幹に付いた・・・・幾筋もの爪跡・・・・・であった。

















ココまで読んで頂き、ありがとう御座いました。<m(__)m>ふかぶか


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言い訳、コーナー?と書いたら、三木眞一郎さんを思い出します。
「CD等でおまけで入るトークで本気の言い訳なんて、するのを聞いていると、吐き気がする」と。
お耳の痛い言葉です。







私も何時かは、言い訳など書かなくても済むように成りたいです。

がーーー。
ちーっと、難しいです。何とか話を盛り上げようと・・・・でも・・・ダメでした続かない
纏まらない、それこそ、今更の私のSSですが・・・・

私のSSは思いつきながら書くから・・・まとまりが・・・打ち込んでいる間に思いついたり
イメージが湧いてきたら、ほとんど、そのまま書き込みますから・・・・
大概は、出だしと終わりは、始めに浮かんだ時点で、決まっていますが・・・

素敵に書かれています皆さんの様に、書ける日が来るのか?←(無理だよーーー早く気付け)



                       2006/05/10

               
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